探偵が残業未払いの証拠を集める

 

最近ニュースでセブンイレブンが残業手当を40年以上にわたって未払いしている可能性があるという記事を見ました。金額にして4億9000万円。残業分は通常の基本給に1.25倍をするはずのものが0.25倍になっていたというミスです。このニュースに関しては故意なのか過失なのかというのはまだ分かっていないようですが、探偵に相談に寄せられる残業代未払いというのは故意であるものばかりです。今回その残業代についての証拠集め等について書いていきたいと思います。

 

■残業代未払いの証拠集めの方法

残業代未払いがあるとすれば第三者にもそれらが分かるように証拠を集めなければなりません。どのような証拠集めの方法があるのか説明します。

 

 

・メール等などで時間を立証

残業していたという客観的な証拠が必要な為、メール送信の時間などで仕事をしていたと立証しましょう。他にも考えられるのが電話・ニモカやETCなどの履歴、領収書などもいいでしょう。領収書に関しては会社に提出すると思いますのでスマホで写真をとって保管をしておくというのもいいです。とにかく質より量だという意識を持ち証拠をとりあえず集めていくということに専念してください。

 

メールの証拠

 

 

・自分自身で出勤と退勤時間をメモ

タイムカード等が置いてある会社でも先にタイムカードを切りその後に仕事をするというケースも珍しくありません。その為、第三者的には残業がないように見えますが、実態はそうではないということはよく聞きます。労働者自身のメモですので証拠としてはそこまで強くはありませんが他の証拠と組み合わせて信憑性を高めていくことには役に立つでしょう。

 

 

・同僚たちと組む

残業代を支払わないという不満は同僚たちもあると思います。仲の良い同僚と組んで一緒に証拠を集めたりすればより一層強い証拠なるでしょう。また、今後弁護士や探偵に依頼するときも数が多ければ多いほど料金負担も軽減する事ができます。それだけ人が多いということはメリットが多くあるのです。

 

 

・探偵に依頼する

冒頭にも書いたとおり弊所にも残業をしているという客観的な証拠を集めてくれという相談がよくあります。基本的な調査としては外観からその会社の電気がついているという映像、退勤している対象者や同僚達の映像をとっていきます。そのことにより退勤時間を客観的に証明することができます。他にも必要に応じてビルのテナント等であれば受付の人や他の会社への聞き込みをし、聞き込んだ内容を報告書にまとめたりもします。業種や場所により出来る事や出来ない事がありますので詳しい事はお問い合わせ下さい。

 

 

■残業代未払いの証拠で気をつける点

残業代未払いの証拠を集めるときに気を付けなければならい点を説明します。

 

 

・時効は2年と割と短い

残業代の時効は2年、退職金の時効は5年と割りと短く設定されています。今後、民法改正がされますので3年か5年に変わるかもしれませんが、まだ施工前ですのでとにかく2年だということを頭にいれておきましょう。この3年か5年というのは、5年にしてしまうと会社側に負担がかかるということで、とりあえずは3年からスタートしませんか?という案が出ているようです。どっちみち5年にするつもりなら、一気に5年にしてしまえばいいと私は思います。3年から5年にするときまた会社側も面倒だと感じると思うんですが・・・。

 

 

・極秘に証拠を集めていく

バレてしまうと証拠隠滅や相手側に防御の機会を与えてしまう事になります。また、上司から冷たくされたり異動などの命令が出てしまうと証拠が集めにくい環境になるかもしれません。分かっているとは思いますが、絶対にバレないように証拠を集めていくということは徹底するようにしてください。

 

 

・探偵と念密な打ち合わせをしよう

残業代未払いについては自分自身で動く人よりも弁護士に既に相談をしており詰めの部分で探偵に依頼するということが多いように感じます。となると、弁護士からのアドバイス等もあると思いますので他の証拠がどのようなものがあるかによって必要分の証拠がどの程度かも変わってくるでしょう。また、業種によっても調査時間や調査方法などが変わってきます。このように少しだけ考えても依頼者の環境により全く調査は変わってくるのです。無駄な調査時間を発生させないためにも探偵と念密な打ち合わせをしておく必要があるのです。

 

 

■まとめ

今回は残業代未払いの証拠集めについて書いてみました。残業代未払いというのはよくあることでしょうし、過半数を超えているんじゃないかとすらも感じます。会社側もそれ自体を悪いという認識もなく、また労働者側も社内の雰囲気でやんわりとそういうものかと思って働いているのではないでしょうか?確かに会社で働くというのは組織の中で活動をしているので空気を読むということも必要かもしれません。しかし、過度な残業代を支払わないというのは私は反対ですし当然支払わなければなりません。労働者側も自分の労働に対し誇りを持っていれば納得できない部分も多くなっていくと思います。そのときに必要になるものが証拠となるのです。そのときは、証拠集めのプロである探偵にまずは相談下さい。