浮気調査を依頼するのは女性が多いですかね?と質問を受けますが、最近では男も女も関係なく大きな問題になっています。それらの原因は女性の社会進出も増え、更にはネットが普及しだしSNS等で気軽に近くに住んでいる人とも出会えるようになったからでしょう。これらからはもっと多くのコミュニケーションアプリが出てくるでしょうから出会いの数は右肩傾向に多くなってくると思います。本記事は浮気調査をするにあたり、包括的にどのように進めていった方がいいのか、「現役探偵」兼「街の法律家である行政書士」が浮気調査についての全てを書いていきたいと思います。
■浮気の前兆を見逃すな
浮気を絶対にしているの前に浮気の前兆が必ずあります。ここ数年はキャリアメールを使う事が少なくなり「LINE」アプリを通じて浮気相手と連絡をとることが増えました。また強者になるとLINEでは寝ている時にバレるかもしれないと思い「カカオトーク」等といった2番手3番手のコミュニケーションアプリでやり取りしていることもあります。直接的にやりとりを見てしまえば浮気自体をしているのだと確定できますが、それ以外にも察知する事はできますので、心当たりのあるものがないか以下の項目でチェックしてみてください。
帰宅時間が遅い又は休日出勤が増えた
浮気相手と会う為には時間を作らなければなりません。残業が増えた理由についてそれらしい事を言うのですが、私の経験上、普通に定時上がりして浮気相手と会っていたというのは頻繁にあります。もちろん、本当に忙しい日もあるのでしょうが、あまりにも残業ばかりの日が続くのであれば仕事の話を振るのもありでしょう。
相談を受ける中で休日出勤って言っているのに服装が仕事をするような服じゃない事もあります。とても分かりやすくていいのですが、休日出勤がいきなり増え始めたら要注意です。月に1回もなかったのに、月に2回も3回も休日出勤しているような状態だと浮気している可能性が極めて高いです。
服装や下着等の見た目に拘る
服装や下着が変わるのは主に女性が多いのですが、男性もダイエットやジムに行き始めたりします。夫が妻の浮気を疑っているのであれば、下着が変わっていないか調べてみるといいでしょう。変態みたいな行為で嫌かもしれませんが、下着が変わって浮気を疑ったという男性は少なくありません。また、もれなく黒でしたので下着が変わった=浮気していると思っても過言ではありません。
夫の浮気を疑っている場合も同様で服を買うようになったり、下着をこまめに買うようになったりしているのであれば浮気をしているかもしれません。ただ、男性の場合は見た目から判断するのは難しい傾向にあります。
スマホを肌身離さず持っている
ロックをかけはじめ、トイレや風呂にも持っていくのは定番ですね。最近は通話もLINEを使ったりするので電話代で見抜くのは難しかったりします。中身を見れれば一番いいですが、なかなか見るのは難しいかもしれません。
配偶者の態度が変わった
浮気をする事により、優しくなるタイプ、キレやすくなるタイプなど様々です。どちらかというと怒るタイプのほうが多いようで、些細な事にキレます。夫が浮気している場合であれば「子育てをしっかりする事」「ご飯をちゃんと作ってほしい」「家が汚い」などの文句、妻が浮気している場合であれば「黙ってキレている」という状態が続きます。まるで浮気された側のほうが悪いことしたのかな?と錯覚を起こさせるような事をしてきます。
セックスレスになった
男性が浮気をしている場合は浮気相手とも配偶者ともセックスできますが、女性が浮気している場合は浮気相手と配偶者双方とセックスするのは精神的にキツくなります。もちろん、全員が全員ではありませんが、性差があります。もし、妻が浮気しているのではないかと疑いがある事かつセックスレスの状態であれば危ないかもしれません。
■浮気・不倫の定義を理解しておこう
民法709条
故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
民法710条
他人の身体、自由若しくは名誉を侵害した場合又は他人の財産権を侵害した場合のいずれであるかを問わず、前条の規定により損害賠償の責任を負う者は、財産以外の損害に対しても、その賠償をしなければならない。
これらの法律により浮気はダメだよという理屈が成り立っています。かみ砕くと「肉体関係(不貞行為)を持ったらダメ」ということです。浮気相手に慰謝料請求すると「既婚者だとは知らなかった」と主張してくる事が多いのですが、これらの理由として、民法709条に書いている「故意又は過失によって」の故意じゃないんだと言いたいのです。しかし、過失も慰謝料を請求できるようになっているので、故意ではなくても過失で認められることもあります。同じ職場で知らなかったとかであれば過失で認められる可能性が出てきますね。
これらの証拠を集めることを浮気調査と言うのです。
具体的な浮気の証拠とは
スマホでの証拠
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肉体関係があったと推測できるもの |
浮気を自白した証拠
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配偶者や浮気相手が浮気を認めた音声又は書面 |
領収書
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ラブホテルの領収書 |
写真動画
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ホテルに出入りしている写真や動画
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自宅や浮気相手宅に出入りしている写真や動画
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肉体関係自体が分かる写真や動画
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探偵の報告書
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ホテルや自宅等に出入りする写真や報告書 |
これらの一覧を見れば分かると思いますが、肉体関係を推測できるものが証拠となります。LINEなどのやり取りで「大好きだよ」では肉体関係は推測できません。探偵が作成する報告書にはホテルや自宅等の出入りの写真や動画は勿論、目撃情報も記載していますので証拠として認められやすいと言われています。
慰謝料の額
離婚しないのであれば50万円~100万円、離婚するのであれば200万円~300万円が相場と言われています。あくまでも相場ですので、婚姻期間が長く浮気している期間も長いとなれば500万円以上取れることもあります。また、浮気した配偶者がお金持ちだったり、浮気相手がお金持ちであれば相場以上取れることが予測されます。何故なら、相場以上で請求しても早々と支払って早期解決をしたいからです。逆に浮気相手が無職のような場合だったら回収するのが大変になります。
■自分で浮気の証拠を集めるには
上で記載した通り浮気の証拠とは肉体関係があると推測できるものを集めなければなりません。「スマホでの証拠」「自白」「領収書」あたりが自分で出来る現実的な範囲ではないでしょうか?ただ、スマホをロックかけられていたら調べようがありませんし、領収書も発見できなければどうしようもありません。自白を強要する訳にもいきませんので、具体的な証拠がない状態で問い詰めてもマイナスにしかありません。他にどんな方法があるでしょうか?
GPSを車につける
車を利用しているのであればGPSをレンタルして車につけましょう。ラブホテルに行ったり、浮気相手のマンションに行ったりと分かりやすい動きをすると思います。ただ、車がラブホテルに停まっているだけでは証拠になりませんので、やはり配偶者と浮気相手が一緒に出てくるまで張り込みをして撮影しなければなりません。
公共交通などを使う場合
現実的に一般の方がやるのは難しいです。顔バレしている為、その人物を尾行張り込みしてつけなければなりませんので不可能です。バッグとかにGPSを忍び込ませたらどうか?と考える方もいますが、マッチ箱くらいの大きさなのでバレる危険性が大です。車ではない場合はスマホや領収書から証拠を集めていくしかありません。
浮気相手の情報を集める必要がある
浮気相手に慰謝料を請求するには浮気相手の名前と住所が最低限必要になります。その浮気相手を特定する為には、配偶者が浮気相手と会って解散した後を尾行するのが一番でしょう。その他に車のナンバーが分かっているのであれば弁護士を雇って弁護士照会をかけてもらうのも一つの手です。しかし、携帯番号から弁護士照会は携帯会社が回答しない事も珍しくありません。そういった場合は、自力で住所と名前の特定しなければなりません。
■探偵に浮気調査を依頼する注意点
探偵に浮気調査を依頼すれば「ラブホテルの出入り」又は「自宅等の出入り」及び「浮気相手の名前や住所や勤務先」を特定してくれます。また、ベテランの探偵であれば経験豊富な為に、調査方法から適切なプランを考えてくれます。ちゃんとした探偵事務所に依頼すれば後悔する事はないでしょう。以下、注意点を記載しておきます。
探偵の機材について
確かに昨今のスマホは画質がいいので綺麗に写ります。が、プロの探偵がスマホ一台で浮気調査をする事はありません。私の依頼者の中に、便利屋さんに頼んでみたんですが重要な所が撮影できていないという事で相談に来られました。見てみたらスマホで撮影しており、ズームや暗視能力がない為に意味がない報告書でした。確かに費用は激安なんですが、意味がない証拠にお金を払っても仕方がありません。相談する時は「暗視カメラ持ってますか?」と聞くといいでしょう。
探偵の届出を行っていない
探偵業務を行う為には探偵業法で公安委員会に届出を行っていないといけません。モグリで探偵業務を営業しているようなところもあるようですが、そんなところにプライバシーの高い依頼をすることは躊躇ってしまいますよね。そもそも違法ですので依頼するのは辞めましょう。
口コミサイトのキャッチコピーで判断しない
探偵事務所を探すときにネットで探すことが多いかと思います。色々なサイトを見ると「1位〇〇探偵事務所」「2位△△興信所」「3位□□探偵社」などのホームページを見ることがありますが、あれは広告です。弊所にも営業で「毎月十数万円で1位の所に掲載できます」と営業電話がきます。なので、それのみを判断にして契約を結ばないほうがいいでしょう。
納得できる調査料金か
浮気調査の料金プランは「時間制」「パック制」「報酬制」の3つのパターンになります。それぞれメリットデメリットがありますが、時間制であれば1時間〇万円、パック制であれば1日〇万円、報酬制であれば着手金と報酬金のようなイメージです。丸一日行動を見てほしい場合はパック制がいいでしょうし、仕事終わりの数時間を数回にわたり調査してほしい場合は時間制がいいでしょう。
無料相談の活用をしよう
探偵事務所は相談は無料の所が多いです。そこで、相談をしてみて親身になってくれるかどうかが重要です。契約するまで帰らせないという探偵事務所もあるようですので、他の探偵と比べたからったら必ず持ち帰るようにしましょう。調査料金についても曖昧な返答があるとことろもあるようで、しっかりと追加料金がかからないのか聞く必要があります。できれば、その事務所に行政書士や司法書士、弁護士などを直接雇用している事務所が望ましいです。提携している探偵事務所は多いのですが、なかなか雇用しているような探偵事務所は少ないのが現状です。
親権と浮気は関係ない
浮気調査の依頼をされる方で「親権を取りたいから浮気の証拠を集めてほしい。」と言われる方がいますが、浮気の証拠自体が親権を取れる証拠になる訳ではありません。浮気していて子育てをしていないという場合は意味がありますが、浮気をしつつも子育てもやっている場合も有り得ます。浮気の問題と親権の問題は別物だとお考え下さい。
■浮気の証拠を撮った後にする事
浮気の証拠を集めた後にする事は大きく二つ相手に「浮気をしたことを認めさせ謝罪してもらう事」「慰謝料を支払ってもらう事」になるかと思います。人によっては浮気相手からの慰謝料はどうでもいいから、配偶者とさっさと離婚して、配偶者からだけ慰謝料を請求出来ればいいと考えられる方もいるかもしれません。逆に、浮気相手から慰謝料をとって、配偶者からはとりたくないと考えるかもしれません。さて、貴方にはどのような選択肢があるのでしょうか?
自分で交渉する
浮気相手に慰謝料を請求する場合、弁護士を雇わずに自分で交渉する人も珍しくありません。その場合は、ファミレスなどで口頭で交渉する場合と、内容証明でこちらの意思を相手に通知するという方法があります。口頭で交渉する場合のメリットとしては、相手に時間を与えずに責任を追及できるといった面があるのですが、一方で感情的になって口論になり余計にこじれてしまう可能性も考えられます。また、後で言った言っていないという水掛け論にもなりますので証拠保全が大切です。
また、内容証明による自分の意思を相手に伝える方法ですが、これに法的な強制力がある訳ではありません。単なる手紙ですので、無視される可能性、受け取らない可能性も考えられます。しかし、内容証明が来ること自体滅多にありませんので、浮気がバレてしまったという心理的プレッシャーは半端ではありません。口頭にせよ、内容証明にせよ互いに合意した場合は示談書を作成しましょう。
弁護士に依頼する
弁護士に依頼すれば精神的に丸ごと任せていいので楽です。デメリットは弁護士費用がかかることですが、相場的に着手金が30万円前後、報酬金が30万円前後くらいになるでしょう。
行政書士に依頼する
弁護士は浮気相手と直接交渉する事が出来る分報酬などが高額になってしまいます。行政書士に依頼する場合は書類作成(内容証明書、示談書、公正証書原案、離婚協議書)などの依頼になります。浮気相手が内容証明を見て慰謝料を払うとの合意ができれば、示談書にサインをもらい公正証書を作るようにしましょう。浮気相手と一緒に公証役場に行きたくないのであれば、行政書士が代理人として貴方の代わりに行く事も出来ます。メリットとしては低料金にて依頼できることと、デメリットとしては相手が浮気をしていないとゴネ始めたときは直接交渉が出来ないという部分です。
話し合いがまとめらなければ裁判
自分で交渉しようが弁護士に依頼しようが話し合いがまとめらなければ裁判に移行する事になります。相手が最後の最後まで認めない場合は証拠を見て裁判官が判決を下します。その為に証拠はものすごく重要なアイテムになりますので、出来る限り集めていくことが必要です。
■まとめ
今回は、浮気調査を自分でする場合と探偵に依頼する場合の比較という事で書いてみました。浮気調査を自分でやるのは難しいかもしれませんが、探偵を雇う余裕がないのであれば自分で集めるしかありません。その時は「肉体関係を推測できる証拠」を中心に集めていくことを意識してください。また、探偵に依頼するのであれば、探偵の届出をだしているかどうかも最低限見ておくべきです。自分で調査するにしても探偵に依頼するか迷っているという方も弊所には探偵兼行政書士が在籍していますので安心してお気軽にお問い合わせください。