妻の浮気が原因、父親は子の親権をとれるのか?

 

妻の浮気が原因で離婚をすることになった場合、父親である男性側が子どもの親権をとりたいと考える方が多いと思います。ですが、父親が親権をとるのが難しいというのは、テレビ番組や人づてにも聞いた事があるでしょう。なぜ、父親が親権をとるのが難しいのか?親権をとるためにどう解決していくべきなのかを以下にまとめています。

■親権者の判断基準

・子どもの意思

子どもの意思については、家事手続法65条に以下のように定めてある。

第65条 家庭裁判所は、親子、親権又は未成年後見に関する家事審判その他未成年者である子(未成年被後見人を含む。以下この条において同じ。)がその結果により影響を受ける家事審判の手続においては、子の陳述の聴取、家庭裁判所調査官による調査その他の適切な方法により、子の意思を把握するように努め、審判をするに当たり、子の年齢及び発達の程度に応じて、その意思を考慮しなければならない。

親権を決める際に、子どもの意思を尊重されることになりますが、判例は年齢により子どもの意思の尊重具合が変わっているようです。大体10歳くらいであれば、子どもの意思が尊重されることが多くなりますが、5歳くらいであれば例え父親と一緒に暮らしたいと言っていても、子の意見として判決に反映されることは少なくなるようです。

・母性優先,主たる監護者

母性優先という名前から連想するのは母親だと思いますが、あくまでも「母親」ではなく「母性」ということです。簡単に言うと、誰が主に子どもを育ててきたのか?別居してる状態であれば、現在誰が育てているのか?等を見られることになります。こうなると、父親側が不利になるのは見えており、実際判例からも母親が親権になることが多いです。母親が絶対有利ということではなく、母性が優先、主たる監護者は誰なのかが重要なのです。

・監護の継続性,監護能力

子どもの監護実績を作るという事がとても重要です。例えば、母親が家出をして父親と子ども二人で生活を半年以上したという実績があれば、父親が親権と認められたというケースがあります。しかし、逆に仕事を理由にして子どもと接触しない、日常生活で全く監護をしてこなかったということであれば、厳しい状況になりえます。大切なのは子の利益なので、生活環境や監護状況が不適応だったり、不都合でなければ、父親が親権を認められるケースはあるのです。

・兄弟姉妹の不分離

兄弟姉妹をバラバラに生活させるべきではないという考えが通常です。これも年齢にはよりますが、幼少期であればあるほど、バラバラにさせないような傾向があります。ここでも判例を挙げると、母親が不貞行為をして離婚に至ったケースです。母親が離婚届を出した際に、親権を母親にして届出を出しました。しかし、父親が納得する訳がなく、調停にて長男を父親が、長女を母親が養育することになりました。しかし、母親が長男を父親に戻さなかったので、長男のみを連れ帰る予定だったが、母親が兄妹一緒に養育したほうがいいということで二人とも連れ帰るよう要望しました。しかし、母親の気持ちが変わったのか、子どもの引渡しの調停を申し立て、最終的には兄妹二人とも母親が育てる事になりました。判例を読み込むと分かるのですが、協議離婚にて一応は親権が母親として届出をだしています。そうなると、非親権者で監護権のない父親が親権者の母親に子どもを返せと言われたら、拒絶する法律の根拠がないということになります。この判例ではいくら話しあって納得したところで、後に離婚届に書いてある親権者に返せと言われれば返さないといけないということです。

・面会交流の許容

離婚すると、別居している片親と子との面会が問題となります。母親が面会交流を認めずに、父親に監護権が認められた判例があります。また、逆に母親が面会交流に対して柔軟に対応することにより、母親に子の引渡しを認めたケースがあります。こういったことに鑑みると、面会交流を柔軟に行うことの大切さが分かると思います。この目的としては、別れた相手方も子の親であり、子に対してそれを伝える事ができるのか?別居親と良好な関係を作るのも、子どもの健全な成長に繋がるという考えがあります。

・子の奪取の違法性

ハーグ条約といものを知っている一般の方は少ないと思いますが、居住国から親の同意なく出国させたり、帰国させる時期になっているのにも係らず手元に片親が留置させている場合等に、元の親の場所に戻させるという国間で協力しあいましょうという条約です。この条約が影響し、日本内でも子を奪取して違法に監護を開始しても、親としての適格性に問題があるとされます。今後、子を奪取して監護実績を作るという方法は裁判ではマイナス要因になることになるでしょう。しっかりと、違法性がないように弁護士に相談し調停等を踏んだ方がいいです。

■子の親権を父親にするためには

・親権者の判断基準を尊重していく

上記で説明した親権者の判断基準を尊重し、自分で出来る事やっていきましょう。子どもの養育に積極的になり、ご飯をたべさせたり、幼稚園まで送迎したり等、実績を作ることが必要です。また、離婚後の生活についても、自分の親と相談したり子にとって、しっかりと生活ができる環境を作ることが必要です。経済状況、監護意欲、居住環境を意識して子どもにとって何がいいかを考えるとおのずと有利になっていくでしょう。また、しっかり監護しているという証拠を残す為にも日記を書いていくことも大切です。

・協議離婚で決着をつける

一番手っ取り早いのはここで決着をつけてしまうことです。ここの交渉は探偵が出来るわけではないですが、弁護士又は当事者同士で話し合いで決める事が必要です。交渉材料の一つとして、浮気の証拠というものはありますが、裁判になるとこれだけでは親権については弱いです。しかし、協議離婚のみなら条件次第で相手も納得させることが可能かもしれません。相手の性格等によって大きく変わると思いますが、協議離婚の前にいろいろな証拠や情報は集めて交渉材料を作っておいた方ががいいでしょう。

・子どもにとってよくない環境である事を立証

母親と暮らす事が子どもにとってよくない環境であることを立証できると、親権を勝ち取れる可能性はあがります。例えば、浮気調査に付随して子どもを夜中まで連れまわすことや、子どもを友人にしょっちゅう預けている状態を立証することです。他にも、上にも書いた、親権が決まっていないにも係らず子どもを奪取して監護を始めたケースなども該当します。父親の監護体制を整えるのも重要と共に、母親としての適格性を欠いているということを立証できるようにしときましょう。

・監護権だけを得る

本やネットにも書いてある事が多いですが、監護権(子どもを手元で育てる。)を取得するという方法です。

民法820条
親権を行う者は、子の利益のために子の監護及び教育をする権利を有し、義務を負う。

 

民法766条1項
父母が協議上の離婚をするときは、子の監護をすべき者、父又は母と子との面会及びその他の交流、子の監護に要する費用の分担その他の子の監護について必要な事項は、その協議で定める。この場合においては、子の利益を最も優先して考慮しなければならない

親権は、子の監護も含まれていますが、民法766条には子を監護すべきものを決めると書いてあります。これは、両親でなくとも、第三者が監護権を持つ事も可能であるということです。何よりも子の利益を優先することが一番大切なのが分かると思います。しかし、実際には親権と監護権を分けるということは珍しい事例です。

■探偵に依頼して証拠を集める

・浮気調査で分かる事

妻の浮気調査で不貞が判明し、それにより親権が父親になるということではないと読んでもらって分かったと思います。しかし、それは浮気=子の不利益になるということではないということです。少なからず影響はあったとしても決定打ではありません。それに、付随するもの、夜中に出歩いたり、浮気により子どもの送迎を怠ったり、不倫相手とのデートが多く子育てどころではなかったりという部分が大切になってきます。浮気調査をすることにより、その証拠も同時に抑えられる可能性があります。

・素行調査で子の不利益を立証

妻の素行を調査するのも一つの方法です。浮気調査で浮気をするところばかり抑えるのではなく、例えば、ギャンブルばかりしているのであればその証拠を撮っていく、浮気ではないにしても飲みに出歩くことが多いのであればその証拠を撮っていく、少しずつでいいので、いかに母親に育てられると子の不利益になるのかを立証していくことも可能です。

■まとめ

父親が親権をとるのは簡単なことではありません。浮気をされた挙句に親権まで奪われるのは納得いかないと思います。まずは、自分が積極的に子育てに参加すること、離婚をしても子どもがしっかり育っていける環境を作ることが大切です。民法766条を上に書きましたが、平成23年に、面会交流及び養育費の分担、子の利益の考慮を明示的に記載されるよう改正されました。これは養育費はもちろんのこと、面会交流や子の利益について一層強く考えられるようになったということです。具体的アドバイス、証拠集めの相談等は福岡探偵事務所にご連絡下さい。