浮気の慰謝料の時効は勘違いしやすい

 

多くの人が勘違いしやすい浮気調査後の慰謝料の時効期間。せっかく浮気調査を頼んで証拠も掴んだけど、時効が完成してしまったから請求できないと思っていませんか?意外と盲点になりがちな、民法159条!!証拠があれば大丈夫。フラッシュバックなどして、やっぱり慰謝料請求したい!そんな人のために説明致します。

■不法行為の時効

・第724条からの勘違い

第724条 不法行為による損害賠償の請求権は、被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から三年間行使しないときは、時効によって消滅する。不法行為の時から二十年を経過したときも、同様とする。

 

この条文だけ読むと、浮気の慰謝料請求権は損害及び加害者を知った時から3年行使しないと時効で消滅してしまうと書いてあるので反射的に3年と思ってしまうかもしれません。まず、3年と言ってもどこが時効の起算点になるのか?浮気されたときから単純に3年経過したからといって時効が成立するわけではない事、加害者を知るとはどういうことなのか、キッチリと時効について理解して配偶者や浮気相手に請求しましょう。もしかしたら、まだ時効は成立していないかもしれません。

 

・損害及び加害者を知った時

724条から損害及び加害者を知ったときが時効の起算点ということが分かりますが、加害者を知ったときはいつになると思いますか?LINEで浮気をしていることが判明し、相手の名前が分かった状態でしょうか?それとも、デスノートのように顔と名前が一致しないといけないのでしょうか?判例は、以下の通りに説明しています。

 

民法七二四条にいう「加害者ヲ知リタル時」とは、同条で時効の起算点に関する特則を設けた趣旨に鑑みれば、加害者に対する賠償請求が事実上可能な状況のもとに、その可能な程度にこれを知つた時を意味するものと解するのが相当であり、被害者が不法行為の当時加害者の住所氏名を的確に知らず、しかも当時の状況においてこれに対する賠償請求権を行使することが事実上不可能な場合においては、その状況が止み、被害者が加害者の住所氏名を確認したとき、初めて「加害者ヲ知リタル時」にあたるものというべきである。

 

要するに、加害者の氏名住所が分かって慰謝料請求ができる状態ということのようですね。浮気をされているのを知ったからと言って、そこから時効のスタートとなるわけではありません。浮気をされ、更に浮気相手の住所と名前を知って3年経ったらようやく時効完成となる訳です。

 

・3年過ぎたけど諦める必要はない

時効は援用しないと成立しません。浮気されたのも知り、浮気相手の名前も住所も知って5年経ったから直ちに請求権がなくなるという訳ではないのです。浮気相手に5年前の浮気の慰謝料を請求し、相手方が分かりましたと承認すれば問題ありません。ただし、時効が成立したから支払いませんと言われれば請求できなくなります。

 

 

■実は成立していない時効

・夫婦間の浮気の慰謝料

実は、夫婦間には一方がもう一方に対して有する権利は時効が成立しないと知っていましたか?

 

第159条 夫婦の一方が他の一方に対して有する権利については、婚姻の解消の時から六箇月を経過するまでの間は、時効は、完成しない。

 

不貞の慰謝料は3年が時効だ!と思い込みすぎて、意外と盲点になりやすい部分です。しかし、この条文は配偶者の浮気相手に対して効力をもつものではないですので、あくまで配偶者には離婚して6ヶ月内であれば出来るということです。

 

・問題は立証できるか

夫婦間であれば3年という時効期間がないから、10年経っても慰謝料を請求できることが分かったと思います。しかし、問題なのは10年も前の浮気を立証できるのか?というところのみにあります。当探偵事務所でも、10年前の浮気を立証したいという案件がたまにありますが、これは中々難しいケースなのです。配偶者と浮気相手がまだ付き合っているというのであれば、通常の浮気調査となんら変わりはないのですが、別れているとなると証拠集めが大変です。ですので、今浮気をされているという状況であるのであれば、証拠をとりあえずは集めておくということが、今後人生においても大きな財産になります。

 

■まとめ

意外と忘れがちな夫婦間の時効についてでした。ただ、何度も言うようにあくまでも夫婦間の時効の関係だけで、浮気相手にたいしては3年という時効があるということを忘れないで下さい。何となくふわっと時効は3年ということだけ知っている人が多かったので、具体的に加害者を知ったときとはいつなのか?等を説明させて頂きました。何年も前の浮気を立証するのは難しいですので、今集められる証拠は集めておくことをオススメします。